起業アイデアの見つけ方・考え方

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昨日とある起業家と話していて、起業アイデアの議論になった。彼は、以前取り組んでいた事業を畳むことになった後、新たなアイデアを思いつき、自分で最低限の機能が使えるプロダクトを作り相談を持ち掛けられたのだ。優秀なエンジニアで、数ヶ月間集中して一通り機能する所謂MVP(ミニマムバイアブルプロダクト)を一人で作り上げていた。

正直なところ、アイデアは魅力に欠けるものだと思い、彼が持っていた他アイデアの壁打ちの相手をすることに。その中で最終的には、僕が面白いと思うアイデアも共有し、揃ってアップルソーダをぐぐっと飲み干したところでお開きとなった。

彼の壁打ちの相手をして思ったのは、起業アイデアの思いつき方が結構杜撰ということだ。杜撰というのは、単なる思いつきでしか考えていないという意味で、それは必ずしも悪いわけではない。ただ、他にも幾つか考え方があるのにと思ったのだ。

僕自身は投資家として見られるが、普段ただ単に投資案件の話が運良く自分の元に舞い込むのを待っているわけではない。どの分野・どういう事業アイデアが伸びる可能性が高くイケてるのか、自分でアンテナを張りつつ常に考えている。今回は、自分が考える起業アイデアの考え方を、参考までに書いてみたい。

起業で最も大切なことの一つは誰と起業するか

いきなり脱線してしまうが、アイデア云々について書く前に、起業において最も大切なのは誰と起業するかだろう。自分と能力や経験、性格が被らず補完し合えるかは大事なポイントだ。

ただ、それより大事なのは、そのパートナーと信頼関係があるかではないか。信じ切れるか。信頼関係は1日にしてならず長い時間がかかるもの。前職で一緒に働いたとか、大学時代からの友人だとか、相手をよく知っていて信頼し合えるパートナーが良いだろう。僕はニューヨークで飲食チェーンのNo2としてオペレーションやファイナンス全般を担当して、そう思った。

さて、話を元に戻して起業アイデアの見つけ方だ。

アメリカや中国でイケてるサービスを参考にする

賛否両論あるだろうが、一つは例えばアメリカや中国でイケてるサービスを参考にすることだ。ここで重要なのは、ユニコーンなど既に巨大化した会社ではなく、シリーズAやBのグロースステージに入る前の会社を参考にすること。同じことは世界中の誰でも考えつくため、基本的に始めるタイミングはなるべく早い方が良い。なので、事業/ビジネスモデルがワークすると分かったタイミング、シリーズA~B前後のスタートアップを参考にするべきだ。

ちなみに話は少し逸れるが、僕はアメリカ等他の地域で流行ったサービスの真似をして事業を始めることは良いと思う。時々それを二番煎じや真似事だと言って馬鹿にする人はいるが、そもそもその地域でまだ当該事業がないわけで、ビジネスチャンスだから果敢に飛び込むことは凄いことだと思う。

よくあるケースだが、取っ掛かりは真似だったものの、その地域独自の環境下で課題に取り組むうち、その地域にカスタマイズされた独自の事業に進化することもある。例えばGrabやGo-JekはUberの真似事として始まったのだろうが、もはや単なるライドシェア事業ではなく、宅配デリバリーから支払いや融資まで行っている、スーパーアップに進化した。

先端テクノロジーに関する事業

次は、新たなテクノロジーに付随した事業だ。今であれば、ブロックチェーンは将来確実に大きな変化をもたらす技術だが、実はまだ収益を生むビジネスとしては芽が出てきていない。色々なスタートアップが、例えばペイメントや送金などで事業を行っているが、まだ手探りの状態だ。ただ、どこかのタイミングでブレイクスルーが起こりあっという間にそのスペースは埋まっていくだろう。

波が来た時に乗り遅れないため、革新的なテクノロジーに付随していて今から2-3年後を狙って仕込みをすることは十分考えられることだ。

自分が人より圧倒的に詳しい分野

最後は、自分が人より圧倒的に詳しい分野で新たな事業を考えることだ。特にB2Bの事業ではこのパターンが多い気がする。

その事業領域/業界に無知であることは、業界の中にいる人と比べて新しい視点でものを見れるため、イノベーティブなアプローチを取れることはあるが、それは当たらない可能性が高い。

一方、以前自分が働いていた業界や領域であれば、どこに問題が潜んでいるか理解しているし、それを解決するためのキープレーヤーも知っているかもしれない。

さいごに:情熱を持って取り組める分野を選ぼう

上で書いたことと矛盾するかもしれないが、事業を立ち上げ成長させていくのは長い時間がかかる。従って、自分が飽きずに長くコツコツ情熱を持って取り組める対象でないと、結局成功することはない。

僕もニューヨークで起業して2つ事業を試したものの、結局幾つかの障害にぶつかったことと他のオポチュニティの誘いがあり、そちらに取り組む決断をした。振り返ってみると、自分で始めた事業に長く取り組めなかったのは、自分が本当に取り組みたかった事業ではなかったことが原因だと思っている。

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