初めての投資先Exit

先日、個人投資先のスタートアップがM&Aで買われ、晴れて初Exitとなった。買収金額は数百億円で、Pre-Aラウンドで投資してからまだ3年。投資後、何度か大きな調達をして持分が希薄化したため、野球で例えると2塁打位のリターンだが、ひとまず成功と言えるだろう。

 

今回思ったことは二つで、先ずスタートアップは先が読めないということ。

 

実はこの会社、創業者達は兆円規模に育ったスタートアップの創業・経営に関わったメンバーで、優秀。その関連領域での起業ということで、かなりの確率で上手くいくだろうと思い、個人として初めての投資をした先。

                   

が、何と投資して数ヶ月後にキャッシュが尽きそうになり、まさかの投資後1年経たずに清算かとヒヤヒヤした。

 

結局、そこはブリッジで資金調達して凌ぎ、その後も計画未達がしばらく続いたものの、コロナ風に乗り、今では従業員数500名弱、毎年売上も数倍増えるという成長曲線を描き、上場企業に買収された。

 

成長曲線に乗ってからは見事だったけれど、それまでは「大して売上伸びてないのに、こんな勢いで人雇って大丈夫かよ~?」「潰れる前に、同業に低価格で良いからM&Aしてもらえないかな~?」等思っていたのが、正直なところ。振り返ると恥ずかしいw

 

蓋を開ければ見事な結果になったものの、創業直ぐやアーリーの段階で上手くいくか否かを読むのはかなり難易度高いと思い知らされた。コロナが無ければ、きっとここまで急成長はしていなかっただろう。

 

もう一つは、Exitしてリターンを受け取っても、あまり喜びは続かなかったこと。

 

何せ初めてのExitだったので、それを聞いた時は興奮したし嬉しかったが、それもその日だけ。僕自身が、この投資先についてはほぼノータッチだったこともあるが、こんなものかというのが感想。

 

投資に関してはこういうものだと思った一方、何も実績が無いところから投資できたまでの奮闘だったり、投資してから時々創業者と話したり、少し何か手伝わせてもらって感謝してもらえたりするのが楽しいものなのだと思った。

 

目的地への到着自体ではなく、それまでの道中のが楽しいということか。

 

とりあえず一つ実績が個人としての自分にできたし、少しだけリターンも返ってきたので、引き続きスタートアップ投資でも戦っていこうと思う。

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