MBAを卒業してから約2週間。
今は7月から引っ越すための新居探し、在学中から始めていたビジネス、会社設立手続き、友人と会う、ジム通いという感じで時間を過ごしている。
一方、ブログを通じて連絡をくれている方々とNYで会い、僕が可能な範囲で、主にMBA受験に関してご協力させて頂いている感じだ。
その中で毎回聞かれる質問の中に、「MBAは幾らかかるのか?」がある。今回は、「MBA取得にかかる費用」について、書いていこう。
MBA取得費用の内訳
MBAの学費、特に米国の私立大学の学費は日本のそれとは比較にならない程高い。
米国人であれば、大学から奨学金をもらっている学生もチラホラ見かけるが、留学生の場合それが無い場合が多い。(ロータリーやフルブライト等の日本でもらう奨学金は除く)
とにかく学費が高いのだ。
CBSのホームページに掲載されている、2019-2020の1年間にかかる費用を見ると、以下の通りだ。
ちなみに、この5年で約15%も値上がりしている。(2015年時は計$99,892であった。)
2016-2020まで、アメリカは毎年2%前後でインフレしているのに加えて、単純に値上げしているのだろう。
Item | $ |
Tuition | 77,376 |
Mandatory Fee | 3,847 |
Health Insurance | 4,601 |
Books & Supplies | 954 |
Room & Board | 21,375 |
Personal Expense | 6,066 |
Total | 114,219 |
Tuitionが学費。類推するに、教授やMBAの職員の給料が主な使用用途だろう。
Mandatory Feeとは学校のジムや施設利用費等。
健康保険については、学校がリストアップしている米国の保険に入っていない限り、加入が必須。米国の健康保険制度はご存知の通り破綻しており、異常に高い。
Books & Suppliesは教科書等乃費用。
Room & Boardはその学生がどこに住むかによるが、学校近くのマンハッタン/Upper WestエリアのStudio又は1BRに住む場合、一月当たり$2,000が現在の最低レートと思った方が良い。
学校が持っている周辺のアパートを借りる場合は、それより少し安くなる。
Personal Expenseは完全にその個人による。食費や交際費、そして旅費等が主のはずだ。
マンハッタンは生活費も高く、友人と飲んだりイベントに参加すると、月$1,000-$2,000かかる。学校や友人と企画する国外旅行も、1週間の旅行だと仮定すると、合計$3,000位はするだろう。
僕の場合、結構な数の旅行に参加したこともあり、Personal Expenseは$20,000以上いったかもしれない(汗)。
上記の合計費用を、為替1$=¥110で日本円換算すると、2年間で合計2,500万円強になる。
加えて、ここにMBAに来ていなかったら得られる筈の収入である機会費用も考える必要がある。職種にも依るが、年間1,000万円位給与を得ていたと仮定すると、合計は4,500万円だ。
さらにさらに、MBA準備費用も馬鹿にならなかったりするもの。
エッセイカウンセラー、TOEFL/GMAT対策塾、キャンパスビジット費等。僕もエッセイカウンセラー、GMAT塾、キャンパスビジット費用合計で、僕は合計250万円位費やしたはずだ。
2年間の学費や生活費、2年間に失った機会費用、MBA前の準備費用を全て足すと、なんと7,250万円。
改めて計算してみると、結構な金額の大きさに冷や汗が出てくるw
MBAは、短期で資金調達可能で、長期でキャリアを考えられる人に向いている
費用面からみたMBA留学について、CBSの先輩の一人に言われて妙に納得したのは、
「MBA留学は、短期で資金を調達出来、長期でキャリアを考えられる人に向いている。」というものだ。
MBAに進学する平均的な年齢である、20代の間に2,500万円程度の貯金を持つことは、大半のビジネスパーソンにとって困難だ。従って、奨学金/親族/借金等、何らかの方法で不足する資金を調達する必要がある。
すると、卒業後には数年に及ぶ借金の返済が待っている。
そう考えると、MBAの準備から卒業後数年に渡る短期間において、経済的な面でキャッシュフローで大きくプラスを望む人にはMBAは向いていないのかもしれない。
一方、10年や20年といった長期で、キャリアや経済的リターンを考えられる人には、向いていると言えるだろう。
最後に
今回は、「MBA取得にかかる費用」について書いてきた。
結びとして、MBAは非常に高額は自己投資である一方、そこに意義を見出しそれを目一杯楽しみ利用できる人には、経済的に限らず大きなリターンが待っている。
資金についても、何とかなるものだ(笑)。
知り合いの日本人には、知人10人位から借入を背負ってMBAを取得した強者もいる。
「卒業後数年内の進路は、収入が相応にあり安定している職業に限られてしまうのかもしれないが、合格すればお金はどうにかなる。だから、お金を理由にMBA取得を諦めてしまうのは勿体ない。」というのが僕の考えだ。
短期的に大きくキャッシュフローはネガティブになるが、赤字を掘った後に黒字転換して、遠くない内にリターンがプラスになるはずだ。というか、そうするように頑張りましょうw
関連記事をいくつか。
先ずは、MBAで何を得られるのか。
ニューヨークの生活費についてはこちらをどうぞ。