香港スタートアップの成長領域はどこか?

今回は、僕が香港を中心にスタートアップ投資を行う中、この場所でどの領域が伸びている・伸びてくるのかについて書こうと思う。

結論から言うと、「物流」と「フィンテック」領域が伸びると考えている。

ご存知の通り、香港は人口わずか750万程度の小さな国/地域だ。

マーケットサイズが小さいため、香港のスタートアップが大きく伸びるためには、Day 1からグローバルを意識する必要がある。というか、意識しないと単なる中小企業になってしまう。

香港スタートアップで伸びる分野1:物流

こうした前提条件の中で、僕が考える香港発で伸びている・伸びてくる領域の一つ目は「物流」だ。

香港は関税がかからないこともあり、グローバルで見て国際物流ハブの一つになっている。

香港の九龍島西側には大きな港があり、ここに物流会社の大きな倉庫・ロジスティクスセンターがひしめいているのだ。

このように、香港が元来物流が盛んだった土地柄であったこともあり、「Go Go Van」と「La La Move」というユニコーン・スタートアップが生まれた。何れも2013年設立だ。

これら2つは既に規模があり、且つまだグロースしている。おそらく数年内に、一般的にもっと広いレベルで知られる存在になるだろう。

ちなみに、この2社は何れもトラックのマーケットプレースだ。同分野はアメリカ・ヨーロッパ、中国・インドネシア・インドでも、巨大化しているスタートアップがある。

日本は少し前から伸び始めた位の段階だろう。

この分野に加え、国際物流、特にコロナ下で急伸しているEコマースに特化した国際物流にて、伸びてきている会社が幾つかある

僕はまさにこの分野の複数社に、個人で投資している。事業はコロナで成長が加速している状況だ。

アーリーステージで投資したこともありまだ日の目を見ていないが、数年内にきっと知られる存在になっているだろう。

そうなってもらいたいと思い、自分に出来るサポートをコツコツさせてもらっている。

香港スタートアップで伸びる分野2:フィンテック

香港で伸びるスタートアップの二つ目の分野は、「フィンテック」だ。

香港はグローバルで見て、金融が発達している都市だ。

7月の法規制で先行きは不透明になったが、世界と中国をつなぐゲートウェイとしての存在感は大きい。株式市場の大きさでは、例えばシンガポールとは比にならないレベルで大きいのだ。

フィンテックがその性質上、国をまたがるものであることから、香港でもグロースしたスタートアップが出ている。

例えば、個人へのオンライン・レンディングを行うWeLab、B2Bの国際送金のAirWallexなどはユニコーンとなった。

これらに続く存在として、保険やインボイス・ファイナンス、ヴァーチャルバンクやペイメントの分野で成長中のスタートアップが出てきている。

だが、僕個人としてフィンテックへの投資はまだない。まだまだ規模も数も少ないこともあり、自分が友達になった起業家にしか投資していないことが理由の一つだ。

2年来仲良くしている起業家が、B2Cのフィンテックサービスで培った技術を使いB2Bで勝負を始めて頑張っているので、次回ラウンドで参加させてもらうかもしれない。

まとめ

今回は、香港スタートアップで伸びている・伸びてくる分野として「物流」と「フィンテック」について書いてきた。

コロナ下で個人の投資はストップしていたのだが、日本やアメリカで頑張る友人に感化されたこともあり、むしろ積極的に攻めていこうと考えを改めた。

世の中的にはじっと耐え忍ぶのが主流かもしれないが、自分のような小さく吹けば飛ぶような存在は、逆張りで今こそ攻め時かなと思っている。

香港はもちろん、既に投資している東南アジア、そして日本のスタートアップにも投資していくつもりだ。ちゃんと起業家に価値を感じてもらえるように頑張っていきたい。

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