Johnson & Johnson社CEOの講演

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引き続き厳しい冬が続くニューヨーク。昨日は雨が降っていたのだが、一昨日まで降り積もっていた雪が雨によってぐちゃぐちゃになり、歩きにくいのなんの。

雪でなく雨なのに何故か電車も止まり、朝一の授業に多くの学生が遅れて出席していた。(僕は5分遅刻でした。笑)

新学期も始まり、様々なゲストスピーカーのセッションが行われている。

業界の大御所が、無料で、目の前で話をしてくれる贅沢なセッションが、かなりの頻度である。今回は、製薬ヘルスケア業界の重鎮、米Johnson & JohnsonのCEOであるAlex Gorskey氏。

今回のセッションは、リーダーシップについて大いに学びがあるものだった。

彼は100人弱の学生の前に現れると、「立って話すのは好きでないんだ。」と言って、前に置いてあったテーブルにゆっくり座り、話し始めた。

おそらく、その場に居た多くの学生が、彼が放つリーダーとしてのオーラというか、自信を感じていたに違いない。53歳とは思えない、若々しくエネルギーに満ちた風貌や佇まい。10万人超の従業員を率いるCEOの凄みを、肌で感じた。

彼はWestpointという、アメリカのエリート陸軍士官学校を出た後、6年間軍での任務に従事し、その間ヨーロッパやパナマに行ったと言う。そして、Wharton MBAを取得後、J&Jに入社し、ヨーロッパ等に赴任していたらしい。

海外に数年住み働くことを、君たちにはお勧めする。時々出張してそこで会議をするのとは、全く違う。言葉もカルチャーも違う国での経験は、自分の世界観を大きく広げるからだ。」

と言っていた。

Johnson & Johnson CEOのリーダーシップ論

スピーチの後半は、彼の考えるリーダーシップ論についてだ。以下、彼が大事だと考える5つのポイントを挙げてくれた。

1. 「Feel good about what you do」

製薬/ヘルスケア業界の人らしいポイントだ。要は「社会のためになっていると誇れる/パッションを持って取り組める仕事を選べ。」ということか。

2. 「You never be able to stop learning」

「勉強は一生続くので、常に謙虚でいろ。」ということだろうか。エンジニアであり、業界での長い経験がある彼でさえ、例えば社内で出来た新製品のメカニズムや、新しいテクノロジーを理解するのは難しいとのこと。

テクノロジーの進化や変化のスピードが早いこのご時世、常に学び続ける謙虚な姿勢を持ちなさいとのメッセージ。


3.「Be really good at leading people」

軍にいる時は将校としてチームを率い、今では超巨大企業のトップを率いる彼ならではのメッセージ。

人を率いる上で大事なこととして、「Integrity、honestey、straightforwardness(誠実であること、正直であること、実直である事)」を挙げていた。


4. 「Stickness(persistence)」

これも、MBA後は一つの業界にずっと従事し、競合に一度転職した以外は、長い間J&Jで働いている彼ならではのメッセージ。

一つの仕事をするにしても、最低3年は必要と話していた。つまり、1年目はその仕事を理解し、2年目で実践し、3年目でインパクトを出すということだ。

1〜3年サイクルで仕事を変えるビジネスマンについては、否定的であった。

5. 「Take care of yourself」

身体と健康が何より大事なので、それを維持できる何かを始めるべきとのこと。例えばヨガや、ランニング等。

「J&JのCEOとしては、皆が不健康になった方が儲けられるのだが、皆には健康で居てほしい。」と冗談まじりで話していた。

必要な時に家族と時間を過ごすためにも、健康は何より大事だと述べていた。

最後に

冒頭に書いたが、彼はその一挙一動から考え方まで、自分がリーダーとしてどう振る舞い、組織にインパクトを与えるかを、徹底的に考え実践している人なのだと感じた。

そして、僕が何より共感したのは、「Stay true to yourself」や「Integrity」といった言葉に表れる、実直なマインドセットを大事にしているところだった。

MBAでは、何かと頭の良さ(Smart)というキーワードを至る所で聞き、それが大事だと思い込みがちだ。

勿論、頭の良さは大事である一方、それ以上に、特にリーダーと呼ばれる人は、正しいマインドセットを持ち、それを実践することが必要になるのだろう。

実は、J&JのCEO以外にも、有力VCの一つである、Bain Capital Venturesのパートナーのセッションにも参加したのだが、長くなるので今回は割愛する。また、多くの学びを得られたセッションに参加した際は、随時投稿していきたいと思う。

冬模様のNYC。

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