自分をコモディティ化させないためのキャリア戦略

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このブログを通じてキャリア相談の連絡をいただく機会が時々あるので、今回はキャリア戦略と題して自分の考えをここに書いてみたい。

今の自分はそれこそ毎日、ベンチャーキャピタリストとして業界で生き残っていくためにはどうすれば良いか絶えず考えていて、日々苦心しながら何とか前進しようともがいているような状況だ。なので、アドバイスという大それたものではなく、自分が生き残りのために日々心がけていることを書いていければと思う。

会社やチームだけではなく、「自分に紐づく実績」を積み上げる

ニューヨークでMBAに在学中、外資金融で活躍した後に今や世界でも有名実業家から誘われ、中国でVCを運営して成果を上げた方に聞いたことがある。「キャリアを積んでいく上で、何かアドバイスをもらえませんか?」と、非常に漠とした質問だったが、その方は「自分に信用や実績がつくように働いた方が良いよ。」と教えてくれた。彼は、外資金融時代にこの実業家と仕事をしていたが、チームの中で自分の働きぶりが気に入ってもらえてチャンスをもらったと言っていた。

自分の過去を振り返ると、最初の5年間大企業で働いていた時にもっと意識できたと思う。僕は主に日系企業へのM&Aアドバイザリーを行っていたのだが、案件自体は会社の名前を使って上司や他部署の人が取ってくる。それを、3-5人位のチームで主に分業して取り組み、顧客企業のM&Aをより有利な条件で完了させるのが仕事だった。

世間や業界で名前が通るようなブランドのある会社にいて、チームで仕事を行うと、自分の成果が曖昧になりやすい。もっと言うと、自分が成果を出さなくても会社の名前で仕事が取れて、組織力で仕事が完了する場合が多いように思う。これだと、そもそもその仕事を成したことが自分の実績にはならないし、顧客はおろか中にいるチームの人も評価はしてくれない。

例えば、赤の他人から「貴方のこれまでの実績は何ですか?」と聞かれた場面を想像してみよう。この質問にすらすら答えられるだろうか?会社やチームの実績ではなく、貴方自身の実績だ。本質的な質問だと思う。

ちなみに僕は、MBAを卒業して起業した後、幹部として働いた会社のアドバイザーを務めていた方にこの質問をされ、しどろもどろになった挙句結局回答できなかったことがある。自分個人には何も実績と呼べるものが無かったことに気づいたのは、この時だった。

評論や批判だけでなく、「実際に現場で成していく経験」をする

自分も元々そうなのでよく分かるのだが、コンサルとか金融でアドバイザリーをしていた人、更には働いたことはないがネットで情報には触れている学生に多い。どこかで見た情報を横流しで話すか、データを集めてそれらしく意見は述べられるが、それだけ。何でも良いのだが、自分で実際に手を動かして現実を自分で経験することが大事だと思う。今の世の中、平たい情報は誰でも簡単に手に入るので、それ自体にあまり価値はない。

情報の中でも自分の実際の経験を元にした情報は希少価値が高いし、説得力がある。ネットで見ただけではなく、その場に足を運び、自分で体験したものもそうだ。

なので、とにかく動いて自分で現場なり現実を経験していき、その体験を元に得たノウハウを積み上げていくことが大事だろう。

これも起業後に働いた会社であったことだが、一緒に働いていた社長から「貴方は色々賢そうなことを言うけど、言葉に重みもないし説得力もない。」と言われた。その場で思わずムッとしたことを思い出すw

現場で成果を上げるのに苦しんだ経験をした今は、コンサル的な実体験を伴わない言葉はそれをいくら並べたところで軽いし、実際に評価もしないしされないことが分かる。

今の自分であれば、自ら案件を見つけ、あーだこーだそれを自分なりに評価して終わりではなく、これだと思う先に投資という行為行動を伴い、スタートアップを実際にサポートする中で投資やサポートのノウハウを貯めていくということだ。

単なる知り合いを増やすのではなく、11で「個と個」の関係を築く

人脈を広げることが大事とはよく聞くフレーズだ。ベンチャーキャピタルでは人脈がものを言うし、他の仕事でもそういう面はあるだろう。

僕は人脈という言葉自体が何か打算的な響きがあって嫌いなのだが、それは置いておくとして、人脈は人脈でも相手と個と個の関係を築くことが大切だ。

例えばブランドのある会社に勤めていれば、貴方個人ではなくその会社で働いている人と知り合いたいから、という理由で近づいてくる人は大勢いる。入口はそれで良いのだが、もしそこで自分が転職なり起業なりすることになった場合、自分という個で関係を築いていないと、その関係はそこで終わってしまう。

そもそも個対個で繋がらないと、相手の深い面は分からないし面白くもないだろう。

僕の場合は、何かのきっかけで出会い、その人と関係を築きたいと思った場合は、11でランチなりお茶なりに誘って話をすることを心がけている。純粋な友人なら別だが、ビジネスが入口で知りあった場合、その人にとって自分が何か役に立てることを探したり、信用されるように有言実行を心がけたりしている。逆に、自分が相手を見る時は、人が好さそうか信用できそうかを、自分の感性で感じ取ろうと心がけている。その人の肩書や外見の実績云々よりも、先ずは人が好さそうなのかが最も大事だと思っている。僕はそういう人と時間を過ごしたいし、運は往々にしてそういう人にやってくるものだからだ。

自身の欲」を理解し、エネルギーを開放する対象を探す・決める

人はそれぞれが内にエネルギーを持っていると思う。欲とも言える。自分個人に関わる欲もあれば、公に対する志もあるだろう。

欲と言っても食欲や睡眠欲ではなく、ここでは仕事についての話なので、自分が何をしたいか実現したいかという欲だ。自分がどんな欲を持っていて、どんな対象に対してエネルギーを開放し使いたいか理解できれば、あとはそれに対して徹底的に前進していける。

尊敬している同い年のキャピタリストの友人は、僕が今後の自分のキャリアを相談した際、「自分のエゴは何なのか。何をしている時が楽しいか、喜びか、生きてる感じがするかを知るのが大事じゃないかな。」とアドバイスをくれた。彼はエゴと表現していたが、僕がここで言う欲と同義だろう。

自分が普段考えていることの一部を記事にしてみたが、いかがだっただろうか。今後は、こういった投稿を徐々に増やしていければと思っているので、楽しみにしていてほしい。

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